2013年6月28日金曜日

Ai_シンプルなパターン作成で楽する方法

シンプルなパターン作成にはシンボルを利用するとちょっと楽ですよ、ということをご紹介です。
直接的にはパターン作成機能の無い、CS5以前のバージョンを使われている方に有用だと思いますが、(今回は詳しくご紹介しませんが)応用すればCS6以降のパターン作成機能で難しいようなランダムなパターン作成にも有効なのではと思っています。


CS5以前でパターン作るのってオブジェクトが不規則な形だとシンプルな繰り返しでも境目がずれてしまったりしてけっこう面倒だと思うんですが、この方法ならずれません。
そういう面ではとっても便利かもしれないです。
我ながら「おお!」と思ったので賛同してくださると嬉しいです。

作り方

1.今回はデフォルトでイラストレーターに入っているドットパターンを利用します。
スウォッチパレットから左下のボタンをクリックして[パターン]>[ベーシック]>[ベーシック_点] を選択、開きます。

画像の右側にある星は今回パターンにしようとしているオブジェクトです。
スウォッチパレットが見当たらない場合は ウインドウ>スウォッチ をクリックして表示させます。




2.開いた[点]のパレットからパターンをドロップして取り出します。丸と丸がそれぞれはっきり離れていればどれでもいいです。

取り出すと、15個の丸と、右側の13個を囲む四角形(透明枠)があります。
この透明枠は最背面に配置されていて、それによって透明枠の内側のみが最終的にパターンとして認識されます。
左側の2つの丸は削除しても問題ありません。



3.取り出したパターンから丸●を1つだけ、どれでもいいのでシンボルパレットへドロップします。シンボルパレットにドロップすることでシンボル登録することができます。

この時に透明枠は絶対に動かさないようにしてください。
不安ならロックしておくと良いです。
透明枠を選択して[オブジェクト]>[ロック]でロックできます。パターンにする時に透明枠は必ず必要なので後ほどロックを解除します。

シンボルパレットの出し方はスウォッチパレットと同じです。


取り出したパターンの中身を触る時はグループ選択ツールを使うのが一番便利です。取り出したパターンはグループ化されているのですが、グループ選択ツールならグループを解除せずに1つずつの丸をスムーズに選べます。ツールパレットから切り離せるので慣れないうちは画面上においておくと便利かも。

シンボルパレットにドロップするとオプション画面が出るので、基準点が中央になっていることだけ確認してOK。
丸●がシンボルに登録されてパレット上に表示されます。
種類はどちらでも変わらないです。



4.[option(ALT)]を押した状態で先ほどのシンボル(丸●)の上に他の丸もひとつずつドロップしていきます。
[option]を押しつつ既存のシンボル上にドロップすることで上書きすることができます。
なので、シンボルパレット上に残るのは丸●ひとつだけです。
13個、ここの行程は面倒ですが頑張って登録。


左側の丸●2つも残している場合はそれも登録してしまったほうが良いかもしれません。

CS5ではドロップしたオブジェクトはシンボルが適用された状態になりますが、ここはバージョン間で違いがあるかもしれないので確認してみてください。
シンボルが適用されていない場合は、シンボルの上書きではなく、ひとつめのシンボルをそれぞれの丸●に適用する方法が有効なのではと思います。(動作確認できていません)
シンボルが適用された状態は2枚下の画像を参照。

全ての丸に1つのシンボルが適用された状態になりました。
それぞれの丸の周囲にバウンディングボックス(のようなもの?)と中央に十字マーク(?)が付きます。



5.ここでパターンにしたいオブジェクトを先ほどのシンボルに上書きします。
[option]を押しつつシンボルパレット上の丸●へドロップします。



シンボルが上書きされ、パターン素材上の丸●が一度で星に変換されます。
大きすぎたりする場合はシンボルの時点で縮小したものを再度上書き登録すると反映されます。



6.星に変換されたパターン素材を全て(透明枠含む)選択し、スウォッチパレット上にドロップして登録します。

先に透明枠をロックしていた場合は、同じ手順でロックを解除してから登録してください。

スウォッチパレットにパターンとして登録されたので、円の塗りに適用してみました。
ここで変になっている場合は、透明枠がずれたり間違って塗りが適用されていたり、最背面に配置されていなかったりしていないか確認してみてください。

完成!!


手順が多いようですが、一度シンボル化したパターンを残しておくとすぐに作れる&量産できるのでけっこう便利だと思います。
今回は既存のパターンを利用しましたが、別の動きをするパターンでも、丸●で最初は作ってしまって、後から適用の方が簡単なんじゃないでしょうか。

パターンを上書きすると以前のが消えて困る!という場合は、完成したパターン素材(スウォッチパレットにドロップする以前の状態)を選択して、シンボルパレットの下部中央にある、鎖が切れているようなボタンを押すことでリンクを解除することができます。
丸で作ったパターン素材(それぞれの丸●はシンボル登録済み)は別ファイルで残しつつ、コピー先でパターンを量産するのが良いのではと思います。


おまけ(複雑なパターンについても少し)

パターンって、埋め込み画像も登録できるのでこんなのを作ってみました。
今回の記事は単純な星型なので境目を合わす苦労がそもそもあまり無いのですが、ずれたら大変なこんなオブジェクトでもこの方法なら境目を気にせずにどんどん作れます。


きれいに合ってます(感動)

オブジェクトが重なる場合はスウォッチパレットに登録する前に順序を入れ替えてください。
透明枠の上下左右に触れるオブジェクトはそれぞれ繰り返した時に繋がるので矛盾しないように注意。

にわとり少し気持ち悪いですね…
このにわとりは以前自分で描いたものをスキャン後、背景を透明化してPSD形式で配置、埋め込みしたものです。


画像をパターンにするのは印刷上良くなさそうな気がするのでおすすめしませんが、最終的に画像にするならいいように思います。

あと、これを作っていて気付いたんですが、アピアランスを使用したオブジェクトをシンボル登録するとアピアランスの上書き更新をした時にシンボルへ自動で反映されます。
残念ながらパターンにまでは反映されないですが…
何か他のことできそうですよね。
今はまだ試せていませんが、時間できたらやってみたいなーと思っています。


冒頭に触れた複雑なパターンの作成方法なのですが、少し難しい話かもしれないです。
あまり詳しくは書きません。
方法は、今回、丸をどんどん1つのシンボルとして上書き保存したところをそれぞれ繰り返し時に重なる部分以外をそれぞれ別のシンボルとして登録してみるとできます。

複雑なパターンを作るとき、私は

1.パターン素材を透明枠の幅・高さで縦横に3つずつ(計9つ)になるようぴったりコピー
2.同じ位置のオブジェクトを同時に選択して動かす
3.最終的に中央の透明枠にかかる部分だけ残して他は削除
4.パターン登録

という手順を踏んでいるのですが、
これを繰り返し時に重なる部分以外は別々のシンボルとして登録してある丸のパターン素材で行ったら多少楽なのでは、と思ってます。

シンボルを使うと 2.の段階でランダムな動きをつけるためにパターン素材の丸●自体を移動しなくても、シンボルとして登録する時に複数オブジェクトを1つのシンボルとして登録すれば(もしくは透明オブジェクトを使用して後から一括削除など)動きをつけることができます。はみ出しに注意が必要なので、思い通りにするのは難しいかもしれないですが…

パターンって量産するのがけっこう面倒なので、ランダムな動きでも楽に量産できたらなーと思ってます。
これはよくよく試していないので今後の課題ですね。
もっと良い方法が見つかれば、お知らせします。

長くなりましたが、読んでいただいてありがとうございます。

今週末はdot.aiですね。
懇親会は参加できないのですが、本編には私もリスナーとして参加しますのでみなさまとお話できれば嬉しいです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...